【広島】羽月容疑者逮捕で…新井監督がナイン震撼させた一部始終 関係者証言「任侠映画のようだった」

所属選手の逮捕で激震に見舞われた広島が1日から宮崎・日南で春季キャンプを開始した。「プロ野球の正月」とも言われる門出もキャンプ地は終始ピリピリムード。前代未聞の不祥事を受けて昨季までモチベーターだった新井貴浩監督(49)もすっかり別人のように〝変身〟し、キャンプイン前日の全体ミーティングではナインを震え上がらせる衝撃の言葉を発していた。 羽月隆太郎容疑者(25)が指定薬物の「エトミデート」を使用した医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕されたのは、キャンプ直前の1月27日だった。幻覚作用を引き起こす「ゾンビたばこ」を服用したとされ、広島県警の捜査が続いている。2年連続のBクラスから再浮上を目指すチームにとっては、所属選手の不祥事で出はなをくじかれた格好でキャンプ初日は張り詰めた雰囲気に包まれた。 何より、これまでと明らかに異なる〝オーラ〟を放っていたのが新井監督だ。昨季まで選手との距離感を縮め、積極的にコミュニケーションを図ってきたが、全身から醸し出していたのは「怒り」。これまではメディアの向こう側にいるファンも意識し、感情豊かに発信してきたが、完全に沈思黙考モードに転じた。 取材拒否こそしていないものの、表情を一切変えることなくコメントも最小限。キャンプ初日の熱気を伝えようとした在広テレビ局も、まさかの〝塩対応〟に新井監督のカットを使用するべきかためらうほどだった。 それほど事件の深刻さも物語る出来事となったが、新井監督の変貌ぶりは練習で一心不乱に自分を追い込んだ鯉ナインが痛感していることでもある。関係者によると、羽月容疑者の逮捕を受けて首脳陣をはじめナイン、球団スタッフが一堂に会した同31日の全体ミーティングで、新井監督が発した言葉に誰もが震撼させられたという。 万一にも羽月容疑者と同様の事件が起きればいよいよ収拾がつかなくなる。まずは鈴木本部長や球団フロントが「選手生命を失う」などと努めて冷静な口ぶりで改めて注意喚起したが、新井監督は羽月容疑者の事件を怒気をはらんだ口調で糾弾し、ナインにこうメッセージを送ったという。 「今度またナメたことしたり、ナメた態度を取ったら、今度は俺がお前らを…(※以下、自主規制)」 現代の管理職としては好ましくない言葉であることは間違いない。しかし、それほどまでに今回の事件にどれほど怒り心頭ではらわたが煮えくり返っているかがうかがえる。 もちろん、キャンプに臨んでいる鯉ナインに罪はない。新井監督自身もそんな言葉を投げかけることは本意ではないだろう。指揮官就任当初から選手が試合で結果を残せなくても「使ったのは監督の俺」とかばってきたほど情には厚い。 だが、野球以外の不祥事で世間から目を向けられてしまっていることも事実。普段は温厚で誰に対しても誠実に接する指揮官だが、キャンプ前日に見せた激情は「任侠映画のワンシーンかと錯覚するほどの厳しいけんまくだった」(別の関係者)という。 激流の中、キャンプ初日を終えた新井監督は「みんな動けていると思います」と短い言葉で総括。球場を後にする表情もやはり険しいままだった。就任4年目を迎えたキャンプは、かつてないほどの緊張感に包まれている。

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