茨城県常陸大宮市が進めるJR常陸大宮駅周辺整備事業の用地買収を巡り、当時担当課主査の市職員の男(46)が4日に収賄容疑で逮捕されたことを受け、鈴木定幸市長ら市幹部は6日、市役所で記者会見を開き謝罪した。買収関連の交渉は複数の職員で行い、内容を報告するという約束事が徹底されなかったとする一方、「ほかに関与した職員はいない」との認識を示した。 逮捕された男は、市が取得予定の土地に立つ住宅の解体工事で、建物の所有者に特定の会社を紹介し、2023年12月から24年4月ごろまでの間、見返りとして解体業者からプリペイドカード(プリカ)3万円分、造園会社から商品券11万円分を受け取った疑いがある。 会見で、松丸哲也建設部長は男の用地買収に関する業務について「交渉ごとは職員複数人で当たり、やりとり内容を報告するよう言っていたが、徹底されていなかった」と指摘した。山崎泰光総務部長は今回の事件に関し「その他、関与している職員はいないと認識している」と強調した。 男は24年12月、解体業者から9000円分のプリカを受け取ったなどとして減給3カ月の懲戒処分を受け、別部署に異動となった。会見での市の説明では、男が「クオカード(プリカ)をもらった」と部下にも渡したことから発覚した。 また、解体などの施工業者について所有者から相談があった場合、市は入札参加資格者名簿にある業者のリストを情報提供することにしていたが、男が所有者に紹介した解体業者は名簿に登録されていない業者だったという。 鈴木市長は陳謝した上で、コンプライアンスの徹底のほか「周りの人の仕事にも気を向けられる仕組みづくり、情報を共有して話し合える職場環境づくりが必要だ」と語った。