ストーカー被害者が殺害される事件が後を絶たない。 相談を受けた警察は、ストーカー規制法で容疑者を逮捕したり、被害者に避難を勧めたりしているが、凶行を防げないこともあり、対策の難しさが際立っている。 東京・東池袋の商業施設で26日夜、アルバイト春川萌衣さん(21)が元交際相手の広川大起容疑者(26)に刺殺された事件で、春川さんは昨年12月、警視庁に付きまとい被害を相談していた。同容疑者はストーカー規制法違反容疑などで逮捕、略式起訴され今年1月に釈放された。春川さんは親戚宅に約1カ月間避難したが、その後職場で襲われた。 昨年9月には、東京都世田谷区野沢で、韓国籍の女性=当時(40)=が交際相手で同国籍の男(30)に切り付けられ、死亡した。事件3日前、女性から「別れ話をしたら暴力を振るわれた」と相談を受けた同庁は、男に口頭注意をした。その後も女性宅を訪れるなど付きまといを続けたため、韓国への帰国を促し、成田空港まで送り届けたが、男は出国せず、その後女性を襲撃した。 警察への相談を容疑者が逆恨みしたケースもある。2023年1月に福岡市のJR博多駅近くの路上で会社員の女性=当時(38)=が刺殺された事件では、元交際相手の30代の男が事件前、女性に対し「何で警察に相談した。(自分の)仕事がなくなる」との趣旨の話をしていたとされる。女性は福岡県警に計4回相談し、県警は男にストーカー規制法に基づく禁止命令を出したが、その後も被害が続いていたという。