5月10日に、JR物井駅(千葉県四街道市)で木更津市の男子中学生(14)が列車の非常用ドアコックを操作し、運行を6分間遅延させたとして現行犯逮捕された事案が報道されました。 逮捕容疑は「偽計業務妨害罪」(刑法233条)で、法定刑は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」とされています。 ただし被疑者は20歳未満であるため、成人と同様の刑事裁判ではなく、家庭裁判所で保護処分(=更生を目的とした処遇)についての審理を受けることになるでしょう。 列車の運行を意図的に遅延させると、犯罪についての刑事責任だけでなく、鉄道会社に対する損害賠償責任も負う可能性があります。 特にラッシュ時の列車を遅延させた場合、「億単位」の損害賠償を請求され得るとの説も耳に入ることがありますが、実際はどうなのでしょうか? 本記事では、列車を故意に遅延させた人が負う損害賠償責任につき、法的な観点から解説します。(弁護士・阿部由羅)