米リンカーン記念堂の反射池、損壊の罪でカヌーの元五輪選手を起訴

(CNN) オリンピック(五輪)のカヌー競技に出場した経歴を持つ元選手が、米首都ワシントンにあるリンカーン記念堂の「リフレクティング・プール(反射池)」を損壊したとして首都ワシントン上位裁判所の大陪審に起訴されたことが分かった。 起訴状によると、デビッド・ハーン被告は2日、1000ドル(約16万円)を超える価値のある財産の損壊1件で起訴された。有罪となれば、この重罪には最長10年の禁錮刑が科される可能性がある。 起訴状によれば、首都ワシントンの大陪審は、ハーン被告が「悪意をもって特定の財産、すなわちリンカーン記念堂リフレクティング・プールのライニング材を損傷し、破壊した」と認定した。 当該の反射池はトランプ大統領による改修直後から底面の表層が剥がれ、藻類が繁殖するなどの問題が発生。政権はそれを重大な破壊行為に当たるとしていた。2日の起訴は、そうした政権の対応がより強力なものになったことを示唆する。 ハーン被告はかねて、反射池を巡る騒動に関心があると発言。トランプ氏は破壊行為があった場合には最大限の刑罰を科すよう求めていた。今回ハーン被告を重罪で起訴した首都ワシントン担当のジャニーン・ピロ連邦検事は記者会見で、ハーン被告が巨大な反射池の約2平方フィート(約0.19平方メートル)の部分を「暴力的に」引き剥がしたと説明。また池の警備に当たっていた連邦職員に対して好戦的かつ無礼な態度を取ったと述べた。 大統領の意向を受けてハーン被告を重罪で起訴することにしたのかと問われると、ピロ氏は「この事件には非常に強力な証拠があり、その証拠が私たちの判断を導いている」と答えた。ただ現場の目撃者以外の追加証拠については具体的な説明を避けた。 ハーン被告の弁護士を務めるノーム・アイゼン氏は、この起訴を厳しく非難。被告の無実を訴え、起訴は自分たちの失敗の責任を転嫁しようとする政権の取り組みを反映したものだと主張した。 ハーン被告は以前CNNに対し、反射池の底の青い素材がめくれているのを見てその部分に触れたところ警察に逮捕されたと明かしていた。トランプ氏は巨額の費用を投じて、この反射池の改修工事を行っている。 ハーン被告によると、国立公園局の職員から水に手を入れないよう警告された後、公園警察に手錠をかけられたという。同被告はプールを損壊したことを否定し、単に興味があっただけだと述べた。 反射池の改修工事は、今週末の独立記念日の祝賀行事までに完了する予定だった。しかし先月、一般公開が再開された直後から藻の発生や塗装またはシーリング材の剥離(はくり)といった問題に見舞われた。 トランプ氏はまた、何者かが何らかの鋭利な器具を使って池の底に長い切り傷を刻みつけたとも述べた。連邦政府はこれらの主張を裏付ける証拠を提示していない。加えてトランプ氏が見積もった切り傷の長さも、発言のたびに大きく変動している。

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