一連の水迫畜産の不正表示問題は、元・取締役が逮捕される食品偽装事件に発展しました。 これまでの経緯を振り返りながら、今回の警察の判断について考えます。 問題が表面化したのは2026年3月、農水省による勧告でした。 水迫畜産は少なくとも2023年から2024年にかけて、水迫畜産が販売した商品で、県外産の牛肉を鹿児島県産と表示するなど不正表示を行っていたと指摘するものでした。 その1か月後の2026年4月、水迫畜産は記者会見を開き、今回逮捕された水迫政輝容疑者はこう話していました。 水迫政輝容疑者(当時) 「九州農政局の調査において、意図して行ったものではないというような文言をいただいている」 Q偽装ではない? 「はい」 当時、データ入力の打ち間違いなど単純な「ミス」だったと偽装について否定しました。 しかし、その2週間後、事態が大きく動き出します。 警察は意図的な偽装があったとみて、水迫畜産の複数の関係先で家宅捜索を実施。 仕入れに関する書類など証拠品を押収するとともに、関係者から事情を聞くなど強制捜査に乗り出したのです。 そして、約4カ月後の18日、食品表示法違反と詐欺の疑いで、元・取締役の水迫政輝容疑者の逮捕に踏み切りました。 今回の事件はどのような判断で逮捕に至ったのでしょうか。 警察は水迫容疑者が加工場を取り仕切り、仕入れや在庫の管理、商品で使う肉の指示まで1人で担っていたこと、その上で他県産の牛肉を鹿児島県産としていたのは水迫容疑者が故意に偽装した疑いが強いと判断したのです。 警察は今回立件した食品表示法違反と詐欺容疑について、水迫容疑者の単独犯行とみています。 約5カ月に及んだ一連の問題。 警察は今後、余罪の追及のほか、水迫容疑者以外に偽装に関わった人物がいないかなど捜査を進めます。 今回の元・取締役の逮捕を巡り、水迫畜産の水迫栄治社長はKTSの取材に対し、次のように答えました。 水迫畜産・水迫栄治社長 「当社から逮捕者が出たということで、関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけし、本当に申し訳ない気持ち。本当に申し訳ございませんでした。4月1日から新しい体制で順次予定通り動いている。できる限りのことをやっていきたいと思う」