「父は何のために逮捕され、亡くなった」再審確定の滋賀・日野町事件で検察が新たに57点の証拠開示へ 一日も早い無罪判決か真相解明か 弁護団が抱えるジレンマ

1984年に滋賀県日野町で発生し、再審=裁判のやり直しが決まった強盗殺人事件「日野町事件」をめぐって、検察が15日、57点の新たな証拠を開示する方針を明らかにしました。事件では、無実を訴えながら無期懲役の判決が確定し、服役中に死亡した阪原弘(さかはら・ひろむ)さん(当時75)について、今年2月に再審=裁判のやり直しが確定しました。これまで5回にわたって裁判所、検察、弁護団の三者でやり直しの裁判に向けた協議が開かれています。15日の協議で検察は、再審で57点の新たな証拠を開示する方針を明らかにしました。大津地検は、再審で有罪を主張せず、有罪立証もしないため、弁護側が防御を準備するための新たな証拠開示は必要性が乏しいと考えるとしながらも、「証拠開示をめぐるやりとりを早期に終結させ、再審公判が迅速かつ適切に進められて、できる限り速やかに再審判決に至るよう、証拠開示の要件にかかわらず、幅広に証拠を任意開示することとし」たと、今回の新たな証拠開示は弁護団の求めに応じた対応であることを強調しています。一方、阪原さんの遺族と弁護団は協議後に会見を開き、検察の対応を批判しました。主任弁護人・石側良太弁護士「(検察は)『本来必要はないんだけれども、必要がないものを弁護人が開示しろと言ってるから、そのやり取りをさっさと終わらすために出します』と言っている。額面通りに受け取るわけには到底いかないなというのが弁護団としての感想であります」検察は再審で有罪立証をしないことから、阪原さんに無罪が出る見通しは高まっていますが、阪原さんの長男・弘次さんは、”早く無罪判決をもらいたい”一方で、”父がこんな目に遭った真相を明らかにすべき”というジレンマを抱えていると明かしました。阪原さんの長男・阪原弘次さん「ここまでやってきて、『もうええやないか、もう無罪判決もらえるんやったら、ほんでええやないか』という気持ちは強いです。でも、それではこの事件の解決になるんかなって考えた時に、それじゃあ父は何のために亡くなったのか、何のために有罪判決を受けたのか、何のために逮捕されたのか分からなくなってしまう。父の明らかな無罪を立証してほしいというのが家族の望みです」次の三者協議は来月5日に開かれます。

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