「検察なめんな」などの取り調べでの暴言をめぐり特別公務員暴行陵虐(りょうぎゃく)罪に問われた検事、田渕大輔被告(54)=現東京高検=の2日目の被告人質問が19日、大阪地裁であった。被告は厳しい取り調べをした場面はあったとしつつも、事実を明らかにするために必要な追及だったとの認識を示した。 起訴内容は、2019年12月、大阪拘置所の取調室で、業務上横領容疑で逮捕された不動産会社「プレサンスコーポレーション(当時)」部長だった男性=有罪確定=を長時間責め立てたり、机をたたいたりしたというもの。弁護側は「陵虐には当たらない」と無罪を主張している。 指定弁護士はこの日の公判で、被告が男性の発言を遮って机をたたいたり、大声を上げたりした六つの場面の映像を再生した。こうした言動は、16日にあった弁護側による被告人質問で被告が述べた「信条」に反するのではないか、と問いただした。 これに対して被告は、別の場面を含めた取り調べ全体では言い分や弁解を十分に聞いていたとし、「信条にもとるとは思っていなかった」と否定。そのうえで、刑事裁判にかけられている現時点での認識については「お答えできない」と返した。 机をたたく以外の選択ができなかったのか。そう問われると、「あの時は必要かつ、やむを得ない方法だと思った」と答えた。怒鳴り続けた理由についても「うそはうそと認めて、襟を正して取り調べに向き合って欲しかった」などと述べた。 一方、一連の取り調べについて、男性を侮辱したり、ひどい目に遭わせたりする意図はなかったと説明。「犯罪に当たると判断されることは、到底受け入れられません」と訴えた。 被告人質問は20日にも予定されている。(新谷千布美、遠藤美波)