数万人を率いた16歳の荒らし共栄圏《主席》 少年が牛耳った違法ビジネス(特殊詐欺・薬物製造)の実態

高知県警は2024年から中国で製造された偽ロレックス売却事件、国の電子申告納税システム「e-Tax」を悪用した還付金詐欺事件でトクリュウを検挙してきました。この組織犯罪に関与したのがサイバー犯罪グループ「荒らし共栄圏」です。このグループには数万人がいるとされ、その最高責任者は当時、16歳の少年でした。今回、さんさんテレビはこのグループが製造した違法薬物とみられる写真を独自に入手。少年が裁判で初めて語った証言を元に、荒らし共栄圏の違法ビジネスの実態に迫ります。【2024年11月】記者:「高知龍馬空港に詐欺グループの1人が現れました。逮捕されています」横浜市のIT関連業・盛海斗被告(29)。2024年、全国のブランド品買い取り店で偽のロレックスを売却した詐欺の罪に問われています。一連の事件の逮捕者は20人、被害総額は4000万円に上っています。この事件の主犯格が当時、16歳の少年。サイバー犯罪グループ「荒らし共栄圏」のリーダーでした。【2025年4月】記者:「(少年が)捜査員に連行されています。落ち着いた様子です。カメラに手を振っています」【2026年10月】少年は2026年10月、盛被告の証人尋問にオンラインで出廷し、事件について初めて証言しました。少年:「荒らし共栄圏は個人・団体へのサイバー攻撃、企業への脅迫、クレジットカードの不正利用、選挙妨害を行っている。数万人規模で2020年に私が設立した。私は主席と呼ばれ、最高指導者の役割だった」始まりは3年前、盛被告が少年に秘匿性の高いアプリテレグラムで接触し、偽ロレックス詐欺の計画を提案したと言います。少年:「非常に有効な提案で、遂行可能であり、荒らし共栄圏の収益に発展すると考えた」計画の実行に向け少年は、盛被告を荒らし共栄圏の幹部として迎え入れました。盛被告は中国の工場で製造した偽ロレックスを調達し、日本へ発送。それを少年が買い取り、何者かが実行役に送っていたということです。この偽ロレックスは高知市の大原質店にも持ち込まれました。大原質店・大原豊 社長:「ぱっと見たら、全然偽物と分からないほどの物」その精巧さは見えない部分にも。本物のロレックスのガラスに顕微鏡でピントを合わせると、王冠が浮かび上がってきます。大原質店・大原豊 社長:「ガラスの中にうまいこと入れているレーザー刻印。これがロレックスの技術」しかし、店に持ち込まれた偽物にもこの高度な技術を要するレーザー刻印があったのです。大原質店・大原豊 社長:「偽物のロレックスの持ち込みは何十年も前からあり、精度が上がっていると思って見てきたが、今回が今までで一番精巧な偽物」偽ロレックスの売却は荒らし共栄圏の5つのグループが担当。グループのリーダーは「リクルーター」、店に売却する実行犯は「人材」と呼ばれ、少年と盛被告が選定していました。少年:「リクルーターが人材の身分証の写真を送り、私と盛海斗が信用できる風貌かどうか判断する。入れ墨など反社会的なのは排除する」そして、注意事項を定めた「犯罪マニュアル」を作りグループに指示します。少年:「スーツを着て店に行き、店員に時計の裏ぶたを開けさせないこと。大阪は同じ犯罪が多いが四国は競合が少ない。個人経営の店に行くこと」指示を受けた実行犯たちは偽ロレックスを本物と偽り1本・数十万円から数百万円で売却。被害は全国20店舗以上で約4000万円。うち高知県内は7店舗で1200万円に上ります。収益の7割から8割は少年が管理し、最終的に数億円規模の犯罪ビジネスを目指していました。さらに、楽天モバイルのシステムに不正にアクセスし、通信回線を転売した事件や、国の電子申告納税システム「e-Tax」を悪用した還付金詐欺事件にも関与。捜査から逃れるため犯罪収益の一部を使って海外逃亡を企てていました。少年:「潜伏資金は1カ月100万円~300万円。日本から出国するためには3000万円が必要だった」全国規模の組織犯罪の中核を16歳が担ったことについて捜査関係者は。捜査関係者:「常に冷静で非常にIQが高いと思う。普通の少年ではないと感じた」さらに、荒らし共栄圏には別の違法ビジネスがあり、さんさんテレビはそれを示す写真を独自に入手しました。少年:「オウム真理教に憧れていた。盛海斗を科学委員部の主任とし、違法薬物を製造していた」少年はネット上で「ワッパステイ」と名乗り、サイバー攻撃などの「荒らし行為」を革命と位置づけていました。【荒らし共栄圏HPより】「ワッパステイ思想を広大な荒らし群衆が掌握すれば、無窮無尽の力となり無敵の威力を誇る」少年は、その後警視庁にも逮捕され少年院に送致されました。警察は、荒らし共栄圏の違法ビジネスの実態解明を進めています。

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