中南米の「ブルータイド(右派政権の相次ぐ誕生)」の一翼を担っていたサンティアゴ・ペニャ大統領(48)が、銀行不正疑惑で弾劾された。AFP通信によると、パラグアイ上院は6日(現地時間)、弾劾裁判を開き、ペニャ大統領の弾劾案を可決した。上院議員45人のうち44人が裁判に出席し、全員が賛成した。パラグアイ憲法に基づき、ペドロ・アリアナ副大統領が新大統領に就任し、2028年8月までの残りの任期を務める。弾劾の引き金となったのは、パラグアイのウエノ銀行の破綻だった。ウエノ銀行は2021年、低所得層を対象としたデジタル金融企業として出発し、数年で国営年金や公共機関の資金を管理する主要銀行となった。パラグアイ中央銀行は2日、ウエノ銀行の支払余力比率が法定基準の半分以下に低下したことを確認し、経営権を引き継ぐ整理手続きに入った。パラグアイの成人人口の60%に当たる約300万人が銀行口座や預金にアクセスできない事態に発展した。中央銀行総裁と内相が辞任し、銀行幹部8人が逮捕された。怒った市民が街頭に押し寄せた。ペニャ氏が弾劾に至った背景だ。問題は銀行とペニャ氏の密接な関係だった。ペニャ氏は昨年3月までウエノ銀行の親会社であるバスケス・グループの株式を保有していた。また、就任直後には当時ウエノ銀行頭取だったカルロス・カルバリョ氏を中央銀行総裁に起用し、国の年金基金を含む巨額の公的資金を同行につぎ込んだ。野党は利益相反の問題を追及した。中央銀行は「ウエノ銀行が大株主と関係のある企業に法定限度を超える融資を行い、十分な担保も確保していなかった」と指摘した。ペニャ氏は「不当な介入や違法行為はなかった」と否定している。ペニャ氏は国際通貨基金(IMF)で勤務した経歴を持つ経済専門家だ。中道左派政党の真正急進自由党(PLRA)に所属していたが、2016年に当時大統領だったオラシオ・カルテス氏に抜擢され、右派に転向した。2023年に大統領に当選し、中南米の「ブルータイド」を象徴する人物の一人とされた。市場重視・企業寄りの政策を推し進め、米国と緊密な関係を築いた。トランプ大統領はペニャ氏を「若くてハンサムな友人」と持ち上げた。しかし最近、ブルータイドに亀裂が生じている。ブラジルでは左派のルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領が大統領選挙で右派のフラビオ・ボルソナロ候補を破り、再選をに成功した。フランス紙ルモンドは「ルラ氏の再選や米民主党の中間選挙勝利など、米州大陸で強硬右派勢力の拡大に限界が見え始めている」と分析した。