職務上知り得た秘密を退職後に漏らしたとして国家公務員法(守秘義務)違反の罪で起訴された前鹿児島県警生活安全部長の被告男(61)が、在任中に警察官昇任試験の内容を受験者に漏らしたとして同法(守秘義務)違反の疑いで書類送検された事件で、鹿児島地検は7日、嫌疑不十分で不起訴にした。 当時昇任試験に関わる立場にあり、被告に試験内容を漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで書類送検された現職警察官2人も嫌疑不十分で不起訴にした。 県警監察課によると、被告が起訴された事件を捜査する中で容疑が浮上。試験に関わった警察官2人からそれぞれ別の機会に試験内容を伝えられた被告が、受験者1人にメッセージアプリで一方的に伝えた疑いがあるとした。漏らしたとされる警察官のうち1人は2024年12月に本部長注意処分を受けた。 被告は県警の内部情報を記した文書を札幌市の記者に送ったとして逮捕、起訴されている。