悪質な運転による死亡事故が後を絶たない中、「危険運転致死傷罪」の要件の見直しについて、10日に動きがありました。遺族が、苦しい胸の内を明かしました。 ◇ 弟を事故で亡くした 長文恵さん 「昨日2月9日は(事故から)丸4年。苦しみの時間はまだまだ続くと思っているんですけど、なぜこのように長いのかという問題は、この事故が危険運転致死罪にすぐにもっていけなかったこと。私たち遺族の生の声を、ぜひ取り入れていただきたい」 10日に会見を開いたのは、4年前に交通事故で弟を亡くした長文恵さん。弟の小柳憲さんは、大分市内の県道で車で右折しようとしたところ、法定速度の3倍以上にあたる時速194キロの車に衝突され、亡くなりました。 時速194キロで運転、衝突したのは、当時19歳の男。検察は当初、被告の男を法定刑が懲役7年以下の「過失運転致死罪」で起訴。 その後、遺族が署名を集めるなどして起訴内容の変更を求めたところ、法定刑が懲役20年以下の「危険運転致死罪」への変更が認められました。 そして去年11月、懲役8年の実刑判決が言い渡されましたが、検察側と弁護側の双方が控訴し、事故から4年がたっても裁判は続いています。