タダモン、シリア、2月19日 (AP) ― シリア治安部隊は2月17日、2013年ダマスカスで、旧政府軍によって数十人の市民が殺害された事件に関与したとして、シリア人3人の身柄を拘束した。この事件は、13年間続いたシリア内戦が始まった2年後に起きた。 大量殺戮が行われたのは、ダマスカス郊外ヤルムークのパレスチナ難民キャンプがあるタダモンで、かつて虐殺が行われた同じ名前の通りには、警察と治安部隊の車両が並び、厳重な警戒の下容疑者が連行された。 2013年4月16日に撮影された虐殺の記録映像が、2022年にリークされた。 7分弱の映像には、悪名高いシリア軍事情報局227支部要員が目隠しされ、後ろ手に縛られた約40人の囚人をタダモンの廃墟に連行する様子が映っていた。 囚人は一人ずつ、古タイヤが捨ててある溝に突き落とされ、蹴落とされてその場で射殺された。 身柄を拘束された3人のうちの1人モンザー・アル・は、昨年12月のアサド政権崩壊前までは軍の元治安部隊要員だった。 ジャジャイリは同僚と500人近く殺害したと供述しているが、強要されて話したのか、自発的に話したのかは不明だ。 シリア戦争で最悪の虐殺と大量失踪が起きてから数年がたつが、疑われる犯罪のほとんどは調査されず、処罰されないままだ。 アサド政権崩壊以降、シリアの治安部隊は、かつてアルカイダに所属していたシャーム解放機構の新たな指導者の下、全国で旧政権や軍の残党を追跡、逮捕している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)