「最高の休みが最悪の休みに。天国から地獄に転落。許せない」 こう話すのは、愛知県豊橋市に住む加藤佳子さん(33)。 去年12月、名古屋市名東区にあるスーパー銭湯の駐車場で車上荒らしの被害に遭いました。 12月12日の午後4時半前、車両後方のドライブレコーダーに映っていたのは、1人の男。車の中をのぞき込んだ後、手袋をつけながら周囲をキョロキョロ。そして、次の瞬間…! リアガラスが割られました。男の手元を見るとドライバーのような尖った工具が握られています。 (加藤佳子さん) 「帰る時は、夜中の1時くらいだったのですが、車に乗ろうと思ってドアを開けたら、後ろの方でバリバリとガラスが割れたような音がして、(後方に)行ったらガラスが割れていた」 警察は1月28日、岐阜県可児市に住む、自称自営業の吉田弘孝容疑者53歳を逮捕しました。 吉田容疑者はこの他にも、去年11月、仲間の男女2人と共謀し、岐阜県各務原市の駐車場で停まっていた軽乗用車の窓ガラスを割り、車内にあった現金2万円余りが入ったリュックサックを盗んだ疑いで2月18日、再逮捕されました。 ■ほとんどが「1分以内」の犯行 吉田容疑者らは去年8月以降、名古屋市内を中心に、スーパー銭湯やパチンコ店、コインパーキングなどに停まっている車を狙い、100件以上の犯行を繰り返していたとみられ、犯行のほとんどが1分以内だったということです。 警察は、自分にとってはそれほど高価な物ではなくても、車上荒らしにとっては「獲物」になる可能性があるため、車にカバンなどを置いたまま離れないよう呼びかけています。 今回、名東区のスーパー銭湯の駐車場で被害に遭った加藤さんが盗られたのは、金品ではなく、携帯トイレなどが入った「防災リュック」のみでした。 (加藤佳子さん) 「“まさか自分が”ですよね。本当に。特にいい車に乗っているわけではないので。車に関係なく『車上荒らし』には遭うもの」