去年、広島市中区に住む８２歳の女性が息子をかたる特殊詐欺で現金４００万円をだましとられた事件で、警察は「回収役」とみられる熊本県の会社員の男を逮捕しました。 警察によりますと詐欺と組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕された熊本県熊本市の会社員・松村時冬（まつむら ときと）容疑者（３１）は、別の人物らと共謀し去年１１月、広島市中区の女性（８２）の息子になりすまし「女性と不倫をしたため夫から示談金を支払うように言われたのでお金が必要」などと電話。女性から受け取った現金計４００万円をＪＲ広島駅のコインロッカーなどに隠し入れた後、松浦容疑者は、その現金を回収して隠匿した疑いが持たれています。 女性が現金を渡した当日、帰宅した息子に確認したことで、事件が発覚しました。 松村容疑者が警察の調べに対しロッカーから回収したことは認めていますが、「現金とは知らなかった」と供述しています。 警察は、事件の経緯やほかの共犯者の行方を調べています。 この事件をめぐっては、弁護士事務所の関係者をかたり女性から現金を受け取りコインロッカーに隠し入れたとして、「受け子役」の尾崎皇藍（おざき のあ）被告が去年１１月に逮捕されその後、詐欺の罪で起訴されています。