神戸市北区の会社員寺本浩平さん=当時(66)=とアルバイト米田一郎さん=同(51)=への自殺教唆容疑で大阪府警捜査1課に逮捕された自称占師の浜田淑恵容疑者(62)が、別の50代男性に金銭を要求し、「逃げたらどうなるか分かってるな。2人はぷかぷか浮いておったぞ」などと脅していたことが12日、分かった。 同課によると、男性は2024年5月、恐喝での被害届を出すため府警へ相談に訪れた。その際、浜田容疑者が寺本さんら2人の死に関わっている可能性があると説明。男性のスマートフォンには、同容疑者が寺本さんと米田さんの自殺に関与したことを示唆する音声データが残っていたという。 寺本さんと米田さんは20年8月1日未明、和歌山県広川町の海岸で、手首をマイクコードで縛られた状態で海に入ったとみられ、同日早朝に遺体で発見された。2人は08年、ホームページで見つけた浜田容疑者のスピリチュアルカウンセリングを受け、信者になって献金していたという。 一方、大阪地検は11日、府警に相談していた50代男性から20年10月~23年11月、現金計約8000万円を脅し取ったとして、浜田容疑者を恐喝罪で起訴した。起訴状などによると、同容疑者は「お前と両親の全財産をささげろ」「私から逃げたら、両親の命も私が造ったんだから、どうにでもできる」などと脅していたとされる。