交通事故後に搬送先の病院で看護師に暴行したなどとして傷害の疑いで逮捕、送検された女優の広末涼子(44)が16日朝、勾留されていた静岡県の浜松西警察署から釈放された。黒い上下の服装で頭を下げて、迎えの車に乗り込んだ。 同署は「(広末側から)頭を下げたいという申し出のようなものがあった」と説明した。 午前6時20分、靴まで黒の上下黒い服装で浜松西警察署の玄関に姿を現した広末は少しやつれた表情。報道陣を前に3秒ほど頭を下げた。少し笑みを浮かべた後、再び頭を下げると黒い車に乗り込み、警察署を後にした。 また、広末の公式サイトでも釈放を報告。「本件の被害者の方々に対し、心より深くお詫び申し上げます。また関係者の皆さまにも、ご心痛、ご負担をおかけしたことを真摯に受け止め、誠実に責任を果たしてまいります」と謝罪したほか、今後について「適切な医療機関にて診断を受けた上で、医師の指導のもと、慎重に治療と健康回復に努めてまいります」などと伝えた。 静岡県警は事件の前に起こした事故について10日、危険運転致傷の疑いで、都内の広末の自宅を家宅捜索。この日は長男の誕生日でもあった。また最大で19日までの勾留も決定した。 事故をめぐっては、違法薬物の使用、服用している薬が与えた影響について捜査を続けていたが、家宅捜索でも違法薬物は見つからず、その後の薬物検査の本鑑定でも陰性の結果が出て、違法薬物などの使用は確認されなかった。 ケガをさせた被害者とは示談の方向で交渉が進められていた。 広末は7日午後に主演映画の撮影のため訪れていた奈良県から東京方面へ戻る途中で事故を起こした。広末容疑者が運転する乗用車が大型トレーラーに追突。島田市内の病院に搬送され、看護師に暴行を加えた。 直前には、新東名高速道路の浜松市内のサービスエリア(SA)に立ち寄り、見知らぬ人に「広末でーす」と突然声を掛けたり、抱きついたりする不審な行動が見られた。 浜松西署には11日、親族とみられる女性が訪れた。10日に静岡地検浜松支部の勾留請求を受け、裁判所が勾留を認めたばかりのタイミングだったため、女性が広末容疑者に差し入れをした可能性が指摘された。警察関係者は「お金と衣類を差し入れるケースが多い」と話した。