千葉市若葉区の路上で近くの高橋八生さん(84)が刺殺された事件で、千葉県警に殺人容疑で逮捕された中学3年の少年(15)は、人通りのある休日の夕方に犯行に及んだとされる。2人の間に面識はないとみられ、近隣住民らは「通り魔的犯行」に不安を訴えた。 現場近くの中学校では12日、生徒らが警察官らに見守られながら一斉に下校した。生徒らによると、学校側からは、この日は登校しなくても欠席扱いにはしない旨の連絡があったという。女子中学生は「とても怖く、家を出たくないと思い、学校を休んだ。まさか近くで殺人事件が起こるとは思わなかった」と不安を訴えた。 現場は、高橋さん宅から徒歩で10分ほどの住宅街だ。近隣住民らによると、会社員や通学の児童・生徒が行き交い、近くにはスーパーもあるため人通りも多いという。よく現場を通るという女性(73)は「地元の中学生がこんな恐ろしい事件を引き起こしたなんて信じられず、とても不安だ。後ろから刺されるなんて逃げようもない」と話した。 高橋さんは夫と暮らしていたとみられる。高橋さんと面識があるという近隣の女性は「すれ違うときはあいさつをしてくれる。もの静かで、感じのいい人だったのに」と声を落とした。(佐藤侑歩、長谷川毬子)