大町市の市立図書館の照明をLED化する工事を巡り、設計額に近い金額を特定の業者に漏らして落札させたとして市職員の57歳の男が22日、逮捕されました。 公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕されたのは、当時、大町市教育委員会スポーツ課の課長で、現在は大町山岳博物館館長の牛越秀仁容疑者57歳です。 警察によりますと、牛越容疑者は、大町市が去年12月に行った市立図書館の照明をLED化する工事の一般競争入札を巡り、神奈川県に本社がある信光実業大町支店の担当者に、設計額に近い金額を教えて、落札させた疑いがもたれています。入札には信光実業も含めて2社が参加していました。 今回の工事での市の設計額、つまり予定額は税抜きで1284万円でしたが、実際に入札され、契約に至ったのは、それに近い1260万円だったということです。 大町市教育委員会 太田三博教育次長 「(牛越容疑者は)業者側をよく知っている人物であったが、本人としては軽率だったと、設計額そのものを言ったわけではないと、電話・メールでやった中では、近い金額を言ったかもしれないということで」 牛越容疑者は、市教育委員会の調査に対し自ら教えたのではなく、「業者からアクションがあった」と説明したということです。 警察は、今後の捜査に支障があるとして、牛越容疑者の認否を明らかにしていませんが、金銭の見返りがあったかなど、今後さらに詳しく調べる方針です。