森保監督、佐野海舟の代表復帰は「再チャレンジ、やり直しの道」つくるため「苦しまれている方々への配慮、忘れてはいけない、しかしながら…」

サッカー日本代表の森保一監督(56)が16日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見した。昨年7月に不同意性交容疑で逮捕され、その後、不起訴処分になったMF佐野海舟(24)=マインツ=を6月のW杯アジア最終予選に招集したことについて、「再チャレンジ、やり直しの道をつくる結論とさせていただいた。サッカーを通して、社会貢献していく姿勢などを見ていただければ」と語った。 質問者から佐野海が不起訴になった理由について確認を求められると、森保監督は「不起訴になったということしか聞いていない。私が『(佐野海は)不起訴であるから招集したい』と(日本サッカー)協会に聞いて、いろいろなことを水面下で調整していただきながら、招集可能になったということだけはお伝えできるが、細かいことは、詳しく分かる協会の担当の方々に聞いてほしい」と話した。 さらに、森保監督は「当然、相手方に対しての配慮であったり、同じような事案で苦しんでおられる方への配慮であったり、関係者の方々への配慮も絶対に忘れてはいけないという思いを持っている中、不起訴と聞き、本人が次、人生を歩んでいく中、謝罪をして、犯したことに関しても大きく反省している中で、次は、どうやって1人の大人として、人として、次の道をつくってあげるか、ということも大切なことなのかなということで、再チャレンジ、やり直しの道をつくる結論とさせていただいた」と再起を後押ししたい方針。「彼は代表に復帰して、既に試合もしていますが、代表だけではなくて、日常生活の中で取り組んでいる、サッカーを通して、社会貢献していく姿勢などを見ていただければ幸い」と丁寧に説明した。 同じ質問者から、佐野海が日本代表でプレーすることによって、フラッシュバックなどによる二次加害の可能性を検討したかどうかついて問われた。 森保監督は「相手方への配慮であったり、これまで二次被害で苦しまれている方々への配慮ということを忘れてはいけない。苦しんでおられる方を、より苦しめるようなことは、もちろんあってはいけない」と指摘した上で、「しかしながら、何か罪を犯したことがある人、過ちを犯したことがある人を社会から葬り去っていいのか、というところも同時に考えていいのではないか。われわれも私自身も、苦しんでおられる方々に対して、できる限りのことはやっていこうと考えている」と話した。

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