警視庁は7月1日、当時高校2年生だった少女に現金を渡してわいせつな行為をしたとして、東京・歌舞伎町のホストである荒川鴻之介容疑者(28)を逮捕した。荒川容疑者は4月5日ごろ、SNSを使って知り合った少女に対して1万5000円を支払い、関係を迫ったとみられている。 「逮捕の発端となったのは、今年4月のトー横の一斉摘発でした。被害少女は深夜徘徊をしていたところを市販薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズ状態であるとして補導され、取り調べを受けた。その中で少女が『ちょっと前にパパ活をしてきた』などと荒川容疑者との事件をほのめかす発言をしたことで、逮捕につながりました。 少女は普段からトー横に出入りしており、SNSを使ってパパ活をしていたようです。荒川容疑者と会った時は年齢を申告していたと主張していますが、一方の荒川容疑者はわいせつな行為をしたこと自体は認めながら、年齢については『覚えていない』と身勝手な主張を行っています」(全国紙社会部記者) 荒川容疑者は取り調べに対し、他にも「地雷系(メイクの女の子)が好きだった」などと発言しているという。7月1日に送検される荒川容疑者は、罪の意識からか報道陣を前に顔を伏せ、一切その表情を見せることはなかった。 一般的に未成年への性犯罪は再犯率が高いことが知られている。こども家庭庁が’23年7月に発表した『性犯罪の再犯に関する資料』によると、性犯罪再犯率(性犯罪による有罪確定後5年間のうちに再び性犯罪に及び、有罪確定した者の割合)は13.9%となっている。実に7人に1人が再び性犯罪に手を染めているのである。 弁護士の鈴木秀二氏は、「今回の件では執行猶予付きの有罪判決となる可能性が高い」としながら、性犯罪再発防止に向けた社会制度の構築にも言及する。 「今回は性行為まで行われていると思われるので、懲役1年6ヵ月〜2年ほどが求刑されると思われます。初犯であれば執行猶予も付くでしょう。性犯罪の中でも未成年への性犯罪は再犯率が高いです。犯罪理由が『未成年者への性嗜好』であることが多いため、性嗜好の矯正ができないと再犯可能性が高くなるためです。 ただ、性犯罪で拘禁系処遇を受けた人は、受けていない人に比べて10〜20ポイント程度再犯率が下がるとされています。性嗜好を起因として犯罪を行ったのであれば、性嗜好の矯正により、再犯率が下がることがデータとしてあります。そういう意味ではより厳罰化も含めた社会制度の整備が、結果的には本人にとっても社会復帰しやすいことにつながるのかもしれません」 今後は余罪の有無も含めて取り調べが行われると思われる。荒川容疑者には犯した罪と向き合う真摯な姿勢が求められる。