兵庫県や京都府、大阪府など7府県で主に高級車を狙って窃盗を繰り返したとして、兵庫県警捜査3課などが窃盗などの疑いで、大阪府茨木市郡の会社員、森岡尚宏被告（46）＝窃盗罪などで公判中＝を逮捕、送検していたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。森岡被告は容疑を認めており、「生活費に使うためだった」などと話しているという。 捜査関係者らによると、森岡被告は他の４人と共謀し、昨年4～9月までの間、兵庫県や京都府の駐車場で、トヨタの「アルファード」や「レクサス」などの高級車を狙い、自動車盗や車上荒らしなどの窃盗を繰り返したとしている。 県警は、高級車19台を含む112件の窃盗などを裏付け、被害は総額約8600万円に上るという。 森岡被告らは、屋外の月決め駐車場やコインパーキングなどの下見を行ったうえで、駐車している高級車を物色していたという。「CAN（キャン）インベーダー」という特殊な機器を使って車の制御システムをハッキングし、エンジンを不正に始動させ、そのまま乗り込んで逃走。盗んだ車は転売していたとみられる。 森岡被告と共謀していた4人は知人関係といい、県警は、他の共犯者の存在など、グループの実態解明を進めている。