神戸市のマンションで8月、住人の女性（24）が刺殺された事件から20日で発生から1カ月となった。産経新聞が入手した8月20日の事件直前の防犯カメラ映像には殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者（35）が被害女性を確認し、先行する形で前を歩く姿などが確認された。 事件は8月20日午後7時20分ごろ、神戸市中央区磯辺通の9階建てマンションで発生。6階のエレベーター前で、女性が血を流して倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。直前には、エレベーター内で谷本容疑者とみられる男が羽交い締めにする様子を住人が目撃していた。 谷本容疑者は、これまでの調べで、事件2日前から女性に目をつけ、「好みのタイプと思って後をつけた」という趣旨を供述。事件3日前には別の女性を尾行していたことなども判明している。 谷本容疑者は令和2年12月にストーカー規制法違反罪などで罰金の略式命令を受け、4年9月にはつきまとった女性の首を絞めて傷害罪などに問われ、神戸地裁で懲役2年6月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。地裁は「再犯が強く危惧される」としながらも、反省の態度を示しているとして執行猶予とし、保護司らの指導のもとで更生を図る保護観察もつけなかった。