■西村さんの婚約者という女性: 「やっと見つかったと思いました。でももっと早く見つかっていればよかったのに。」 先月から行方不明になっていた札幌市豊平区の西村隆行さん55歳。西村さんの遺体を埋めて遺棄した疑いで、21日に検察庁に身柄を送られたのは苫小牧市の会社員=梅津悠希容疑者36歳です。事態が大きく動いたのは先週金曜日19日。 ■坂元優太カメラマン:「続々と警察の車両が集まってきました。中にはショベルカーでしょうか、重機のようなものも見えます。」 多くの警察車両が集まっていたのは、むかわ町旭岡の空き地。 ■滝本真実カメラマン:「現場では重機などを使って捜索しています。」 任意の聴取に対し「穴を掘った」という趣旨の話をし、捜索に立ち会ったという梅津容疑者。西村さんの身に一体何があったのでしょうか。 先月、西村さんにけがをさせたとして逮捕された白石区の会社役員=大上文彦容疑者49歳。西村さんの婚約者だという女性は、西村さんと大上容疑者の間には、これまでにも複数回もめ事があったといいます。西村さんと連絡が取れなくなった数日後、大上容疑者と電話したという女性。そのやり取りの音声が残されていました。 ■大上容疑者とみられる男の電話の音声: 「喧嘩になったからね。そのまんますぐ病院行こうと思って、すぐ車発進させた」 ■婚約者という女性: 「本人(西村さん)との連絡は取れないってことですね?」 ■大上容疑者とみられる男:「取れないです。携帯電話は自分で捨てさせました。 なんともない状態で一応船に乗せています」 ■婚約者という女性: 「大上の電話番号をゲットしたから、(西村さんの)居場所を聞きたかったが、大上は最初病院だって言っていたが、病院には全然いなくて。(見つからない携帯電話は)山に捨てただの、川に捨てただの、その都度二転三転してた」 事件の始まりは先月6日、西村さんの知人が「連絡が取れない」と警察に相談。その4日前に西村さんを刃物で切り付けてけがをさせたとして、大上容疑者が逮捕されましたが、西村さんは行方不明のまま。その後の警察の捜査で、事件の後、大上容疑者が西村さんを車に乗せたほか、梅津容疑者が乗った車がそれに同行していることが明らかになりました。梅津容疑者が西村さんの遺体を埋めた疑いが浮上し、今月19日、遺体の捜索に至りました。 西村さんが埋められていたのは、大上容疑者が西村さんを車に乗せたとされる白石区の住宅街から75km、車で1時間半ほどのむかわ町の空き地でした。そして捜索開始からおよそ6時間半後。 ■大原麻潤記者: 「ショベルカーで穴を掘っていたあたりに、白い防護服を着た捜査員らが集まってきました。何か見つかったのでしょうか。写真を撮っている様子もあります。」 警察は重機で掘ったとみられる深さ4mほどの穴から西村さんの遺体を発見しました。 無事を祈っていた婚約者だという女性は。 ■西村さんの婚約者という女性: 「(容疑者には)正直なことをしゃべってほしい。私は一生2人を憎みます。許せません。」 22日に解剖した結果、西村さんの死因は出血性ショックと判明しました。警察は西村さんが死亡した経緯や、大上容疑者が遺体の遺棄に関わったかどうかなど調べを進めています。