タクシー運転手の声かけが詐欺被害を防ぎました。 車の中で泣き出した高齢の女性客に声を掛け「電話で『お金』詐欺」を未然に防いだとして運転手などに14日、感謝状が贈られました。 【熊本交通 八田 誠 さん】 「(客が)泣いたので話を聞いたら特殊詐欺っぽかったので、警察に相談したらどうかと説得した」 14日は、熊本市東区のタクシー会社、熊本交通の運転手、八田 誠 さんなどに熊本中央警察署の八木 世志一 署長が感謝状と記念品を手渡しました。 警察などによりますと、9月、熊本市中央区で、八田さんのタクシーに60代の女性客が乗車しました。 すると、その直後、女性が泣き出したため理由を尋ねると「県外の警察から、『あなたの口座などが特殊詐欺に使われている。逮捕を見逃すために、300万円用意しろ』と言われている」と説明したといいます。 八田さんは警察をかたる詐欺ではないかと不審に思い、女性に警察への相談を促し、熊本中央警察署までタクシーで同行。詐欺被害を未然に防いだということです。 【熊本交通 八田 誠 さん】 「今後も、お客さまに寄り添った仕事をしていきたい」 県内では今年に入り、9月末までに160件、合わせて約7億1600万円の特殊詐欺被害が確認されていて、警察は注意を呼び掛けています。