博物館に飾られた、船の模型。 そのすぐそばにある大きな絵画に、2人の女が赤いペンキを投げつけました。 映像には、慌てて駆け寄った警備員が足を滑らせ、転倒しながらも2人の行動を阻止しようとする様子も記録されていました。 現場は、スペインのマドリードにある海軍博物館。 ペンキをかけられた絵画は、コロンブスを題材として1892年に制作された作品です。 その歴史的な絵画に10月12日、スペインの環境活動団体に所属する女2人が真っ赤な塗料を投げつけたのです。 この日は、1492年にコロンブスがアメリカ大陸に到達したことを祝う記念日。 一方で、先住民の視点では、侵略や虐殺の始まりの日として捉えられています。 今回の行為について女2人の所属団体は、「先住民による賠償請求を支持するための抗議活動だ」と主張しています。 この団体は2025年8月にもバルセロナにある世界遺産サグラダ・ファミリアを標的に行動を起こしました。 メンバーの女2人が、2025年にスペインで発生した大規模な森林火災への政府の対応が不十分だったと訴え、サグラダ・ファミリアに塗料を散布し、逮捕されたのです。 この団体は他にも、大型ヨットの破壊や空港の封鎖など過激な活動を繰り返していて、スペインの捜査当局は、組織的な犯罪集団と位置づけています。 今回、コロンブスの絵画にペンキを投げつけた女2人は警察に逮捕され、3日間拘束されたということです。