佐渡市在住の70代女性が、現金約2400万円をだまし取られる被害がありました。 警察によりますと、ことし9月26日、通信事業者を名乗る男から女性の家の固定電話に「警察が用事があるようなので警察に電話をつなぐ」などと電話がありました。 保留音が鳴った後、警察官を名乗る男が電話に出て「詐欺事件を検挙した。あなたの名義の口座と携帯電話を詐欺グループが使っていた。あなたが事件に関与しているか調べないといけない」などと言われました。 そのまま検事を名乗る男に電話を代わり「警察と捜査をしている。警察官とよく話をしてもらいたい」などと言われたということです。 女性はその後、警察官を名乗る男へ毎日電話をかけることを要求され、29日に電話をかけた際に「身の潔白を示すには、口座の中の金を警察で調べる必要がある。お金は返金される」などと言われ、9月29日から10月14日にかけて女性とその家族の複数の口座から現金を引き出し、自宅に保管していたということです。 そして15日午後1時頃、警察官を名乗る男から「今から金を取りに行くので、現金を車庫に置いてください。刑事が取りに行きます」と言われ、引き出した現金約2400万円をビニール袋に入れて車庫に置いたところ、1時間後には現金を入れた袋がなくなっていたということです。 女性は持っている現金をすべて下ろすつもりで、15日に現金をだまし取られた後も現金を引き出し続けていました。不審に思った家族が女性に事情を聞いたところ、詐欺に遭っていることに気付いたということです。23日に警察に届け出て、被害が発覚しました。 通信事業者などが警察や検察に直接電話をつなぐことはなく、現金の要求や回収をすることは絶対にないということです。 また、警察や検察は「差し押さえ許可状や逮捕状が出ている」などと電話で話すことは絶対にないとして注意を呼び掛けています。