今治ピアノ教師殺人の裁判員裁判が結審 検察は被告の男に懲役25年求刑【愛媛】

2024年1月、今治市でピアノ教師の女性を殺害したなどの罪に問われている男の裁判員裁判が27日結審し、検察は懲役25年を求刑しました。 起訴状などによりますと、西条市樋之口の無職・榊原正道被告35歳は2024年1月、今治市松本町の住宅で、元交際相手の母親でピアノ教師だった当時64歳の女性の首を複数回切りつけて殺害したとされています。 このほか、ピアノ教室に通う男子中学生の手足を結束バンドで縛るなどしてけがをさせたうえ、女性の次女を車で連行し監禁したなどとして、殺人や逮捕致傷など6つの罪に問われています。 これまでの裁判員裁判では、榊原被告の殺意の有無や、次女の意思に反して連れ去り監禁したかなどが争点となっていました。 27日の公判で検察側は女性の首の傷について「刃物で5回切りつけられたと考えるのが自然で、深さが4・5センチほどに及ぶものもあり、強く押し付けて引かなければ付かない」などの解剖医の証言から、榊原被告が故意に包丁で5回切りつけたと認められると主張しました。 また被告のうそを信じた次女がその意思に反して被告と行動を共にしていて監禁罪も成立するなどとした上で、犯行当時、傷害の罪で有罪判決を受け執行猶予中だったことなども考慮すべきなどとして、懲役25年を求刑しました。 一方、弁護側は、被告はもみ合ったときに女性を切ってしまった可能性もあるなどとして殺人の計画性を否定したほか、次女は被告に好意があったために行動を共にしていたなどとして監禁罪も成立しないと主張し、懲役17年が妥当としました。 判決は31日に言い渡されます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加