三重県松阪市内の60代の男性が、現金合計約670万円をだまし取られる特殊詐欺事件が発生したと、松阪署が10月31日、明らかにした。 同署によると、10月上旬ごろ、男性宅の固定電話に福岡県警の警察官を名乗る男から電話があり、「あなた名義の携帯電話で料金未納があるが契約した覚えがあるか。被害届を出した方がいい」などと言われた。 さらに大阪府警の警察官を名乗る男に転送され、通信アプリ・ラインのビデオ通話を通じて、「あなた名義の口座が詐欺に使われていた。あなたは詐欺の共犯だ」などと言われた。さらに「このままだと逮捕しないといけない。口座のお金を引き出してお金の番号を確認する必要がある。事件に関係ないことが分かれば後で返却する」などと言われ、指示されるまま10月9日から同16日までの間に指定された口座に8回にわたって現金合計約670万円を振り込みだまし取られた。 振り込んだ口座は計3カ所でいずれも法人名義だったという。 8回目を振り込んだ後、男性がこの話を親戚にしたところ詐欺を指摘され、10月26日に松阪署に相談し詐欺が発覚した。