東京都内の個室マッサージ店でタイ国籍の12歳の少女を違法に働かせたとして、経営者の男が警視庁に逮捕されました。警視庁は「人身取引」の一端とみて実態を調べています。 警視庁が逮捕したのは、東京・文京区のマッサージ店経営者・細野正之容疑者(51)です。 逮捕のきっかけは、今年9月、12歳のタイ国籍の少女が東京出入国在留管理局に駆け込んできたことでした。 タイ国籍の少女(12) 「タイマッサージ店で働かされている。タイに帰りたい」 少女は今年6月、母親と共に短期のビザで入国。しかし、母親は少女を店に紹介し、性的なマッサージの手法などを説明すると、「また迎えに来る」と言い残し、帰国したということです。 少女は店の台所の隅で寝泊まりしながら働き、ひと月余りで61人を接客していました。 警視庁は「人身取引」の一端とみて捜査を進めています。 専門家は、外国人が絡んだ人身取引は表面化しづらく、今回の事件は“氷山の一角”だと指摘します。 NPO法人ぱっぷす 相談支援員 岡恵さん 「外国人はやっぱり言葉の壁もありますし、外国人は特に管理されて見つけていくのが難しい。その方たちが声を上げられるようにするには、買春する客であったり、業者に対して、社会が厳しい目を向けていかないと、この人身取引というのはなくならない」