伊藤詩織さん監督のドキュメンタリー映画、日本公開が12月に決定

ジャーナリストの伊藤詩織さんが、自身の性被害を取り上げ制作したドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」について、配給する東映エージエンシーは6日、東京の「T・ジョイ PRINCE 品川」で12月12日に公開すると発表した。 同作は今年の米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞候補になり話題を集めた一方で、ホテルの防犯カメラ映像や、捜査の経緯を語る警察官の音声や映像、民事裁判で代理人を務めた弁護士との電話音声などが許諾なく使われたと指摘されている。 10月25日には、作品内で証言するタクシー運転手の映像について、本人の承諾を得ずに撮影したとして、伊藤さんが謝罪文を公表していた。 発表では、「当事者からのご指摘を受けたところなど、一部表現を修正し配慮をした上で完成しました」と説明。上映するのは「日本公開版」だとしている。 伊藤さんのコメントは以下の通り。 本作は、私が被害直後から日本で直面した現実を追い、記録した作品です。逮捕は直前で止められ、証拠や証言は黒塗りでした。それでも集めた真実の「かけら」をつないだのが本作です。どうか私の名をいったん忘れ、身近な人の出来事として観(み)てください。もし同じことがあなたや大切な人に起きたなら、何を信じ、どう動くのか。観終えたあとに交わされる小さな一言が、沈黙をほどき、次の誰かを守り、社会を少しずつ動かす力になると信じています。

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