学校通わせず、ペット用カメラで監視か 女児虐待容疑で母親ら逮捕へ

小学校低学年にあたる年齢の女児に十分な食事を与えなかったとして、警視庁は11日にも、東京都23区内に住む30代の母親と20代の内縁の夫を保護責任者遺棄の疑いで逮捕する。捜査関係者への取材で分かった。 2人には中学生にあたる年齢以下の子どもが3人以上いるが、全員が学校にほとんど通っておらず、親族以外と会う機会はほぼなかったという。警視庁は、他の子どもに対しても虐待があったとみて調べている。 捜査関係者によると、2人の逮捕容疑は、今年8月初旬までに女児に十分な食事や医療を与えなかったというもの。女児は7月中旬ごろには自力で歩くことができなくなり、おむつを付けて生活していたという。2人は調べに、「1日1食しか与えないこともあった。育児がめんどくさかった」などと話しているという。 ■「異常なやせ方している」と通報 体重は… 8月上旬ごろ、女児が容疑者2人の知人宅に預けられているのを、この家を訪れた放課後デイサービスの職員が発見。「異常なやせ方をしている」と児童相談所に連絡。子ども全員が同月、保護された。女児は今春以降に体重が約10キロ減っていたという。 警視庁は10月、女児以外の他の子ども2人に暴行したとして、容疑者2人を暴行容疑で2回逮捕。事前に自宅を家宅捜索した際、室内に設置されたペット用の見守りカメラに、2人が子どもに暴行する様子が映っていたという。 捜査の中で、2人の携帯電話に、女児に食事を与えないことについてやりとりしている内容があることが判明。女児に対する保護責任者遺棄容疑での逮捕に至った。容疑者2人の逮捕は今回で3回目になる。 食事は他の子どもにもあまり与えておらず、カップラーメンを子どもが作って他の子どもに食べさせることもあったという。 2人は子どもを置いて外出することもあった。ペット用の見守りカメラについて、2人はペットを飼っておらず、「子どもたちを監視するために設置した」と話しているという。(長妻昭明)

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