立花孝志被告・起訴「死者への名誉毀損、過去に例がない」竹内元県議への中傷、再び 遺族ら会見

兵庫県の内部告発文書をめぐり、斎藤元彦知事らの疑惑を追及していた竹内英明元県議(当時50歳・2025年1月死亡)への名誉毀損罪で、政治団体「NHKから国民を守る党」党首・立花孝志容疑者(58)が起訴されたのを受け、竹内元県議の妻が11月28日、代理人弁護士とともにオンライン会見を開いた。 竹内元県議の遺族が2025年8月、兵庫県警に刑事告訴し、立花被告は11月9日に逮捕された。 代理人で東京地検特捜部元検事の郷原信郎弁護士は、「死者に対する名誉毀損罪での起訴は、歴史上初めてではないか」と述べ、「悲しみにくれる遺族の気持ちをよそに、竹内元議員の尊厳を著しく傷つけた。生前の名誉毀損以上に、犯罪として悪質・重大なものであると検察が判断したと察する。過去に例のない、ハードルの高い事案での起訴をめぐり、検察庁内部のみならず、法務省との協議を経て慎重な検討が行われたと思う」と高く評価した。 そのうえで「今後、仮に立花被告が否認し、無罪を主張したとしても、立証するには十分だ」と強調した。 もうひとりの代理人・石森雄一郎弁護士は、立花被告の逮捕後、遺族へ高額の示談金の提示や謝罪の申し入れがあったが、いずれも断ったことも明かした。また、SNSで遺族を誹謗中傷する匿名の投稿がSNSで再燃しているという。 竹内元県議の妻は、「夫に代わり訴えを起こした(刑事告訴した)ことで再び故人への誹謗中傷、名誉毀損が激しさを増しています。そればかりか遺族の私や子供たちに対して被害が及びかねない状況になっていることに心を痛めています。名誉毀損が死者に対してまでもなされるということがいかに非道な行いであるか、起訴された立花氏だけでなく、その影響を受けた方々によっても2度と行われないよう、司法の場において検証され、その責任が正しく問われることを強く求めます」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加