「痴漢です!」 混雑するバスの車内に若い女性の声が響く。助けを求められた乗客が110番通報。逮捕された男は女子高の教師だった――。 千葉県警浦安署は12月11日、不同意わいせつの疑いで千葉市内に住む早田悠馬容疑者(29)を逮捕した。早田容疑者は県内にある公立女子高の社会科の教師。同女子高は教員養成に定評があり、創立125年以上の名門だ。 「事件が起きたのは前日10日の夜9時過ぎです。警察によると、早田容疑者は帰宅するため浦安市内を走行中の路線バスに乗車。混みあっていた車内で、隣に立っていた女子高生の身体を下着の上から触ったとされます。 女子高生の異変に気づいた乗客が110番通報しました。警察がバスのドライブレコーダーの映像などを確認し、早田容疑者の逮捕にいたったんです。早田容疑者と被害女性に面識はなかったとか。警察の調べに対し、早田容疑者は『目的のバス停に着くまでじっとしていました。わいせつな行為はしていません』と犯行を否認しています」(全国紙社会部記者) ◆「モラルを持たなければなりません」 本誌カメラマンは、逮捕直後の12月12日に行われた早田容疑者の送検を撮影。カメラには衝撃の写真が。報道陣に気づくと鋭い目つきで睨むような行為をとっていたのだ。 元神奈川県警刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「最近、学校の教師や塾の講師によるわいせつ事件が問題となっています。大半の教師は、生徒を立派な大人に育てよう成長させようという純粋な思いで仕事をしているはずです。しかし、中には生徒を欲望の対象にしてしまう人間が一部いるのも事実です。 今回逮捕された教師のように、日頃から女子高生に囲まれて仕事をする特別な職場環境に身を置く人間は教職者としてのモラルを持たなければなりません。教員採用の際にも、生徒への指導法や担当科目の専門知識を問うだけでなく、教師としての倫理観をしっかりレクチャーすることが大切でしょう」 名門女子高の教師によるあるまじきトラブル。千葉県教育委員会は〈職員が逮捕されたことを重く受け止めている。事実関係を確認したうえで厳正に対処する〉とのコメントを発表した。