「携帯落としたやんけ。液晶にヒビが入った。弁償しろ」 男たちは通行人の男性にわざと肩をぶつけ、こう言いがかりをつけた。さらに男性の頭を踏み金品を奪ったという――。 警視庁少年事件課は12月3日、強盗の疑いで東京都小平市に住むアルバイト・相原礼二容疑者(21)と19歳の大学生ら男4人を逮捕した。5月24日未明の1時半から3時半ごろにかけ、渋谷区内の路上を歩いていた無職の29歳男性Aさんに肩をぶつけて因縁をつけた。そして現金約9万円の入ったバッグなどを奪ったとされる。 「相原容疑者らはわざとスマートフォンを落とし、Aさんを『どうすんねん。修理代払え。払わないと俺たちはずっといるぞ』と脅迫。近くの公園へ連れ込み土下座させ、約1分間にわたりAさんの後頭部を踏みつけるなどの暴行を加えたそうです。 男たち4人は、現金約9万3000円の入ったバッグやスマホを奪います。事件後、Aさんは警察へ110番通報。周辺の防犯カメラの映像などから、相原容疑者らの関与が浮上しました。Aさんと男たちには面識はありません」(全国紙社会部記者) ◆「ノリでやりました」 本誌カメラマンは12月4日に相原容疑者が渋谷署に入る様子を撮影。護送車の後部座席に深々と座り、周囲に鋭い視線を向けるふてぶてしい姿をみせていた。 「警察の調べに対し、相原容疑者は『身に覚えがありません』と自身の犯行を否認。他の男3人は『ノリでやりました』などと供述しているそうです。渋谷区内では、路上で通行人に因縁をつけ暴行を働き金品を奪うトラブルが多発しています。’22年12月には20代の男性Bさんが、渋谷駅近くで全治3週間の大ケガを負う事件が発生しました。 朝7時過ぎ、路上で酒を飲んでいた大学生ら男5人が酔って足元のおぼつかないBさんを発見。Bさんはクラブで飲酒し帰る途中でした。男たちはBさんに因縁をつけクビを絞めつけ転倒させます。さらに殴る蹴るなどの暴行を加え、Bさんのズボンのポケットから財布を奪い逃走したんです。主犯格の大学生は直後に巡回中の警察官が逮捕。他の男たちも後日、警察署へ出頭しました」(同前) 冒頭で紹介した事件で、犯行におよんだとされる男たちは同じ不良グループのメンバーだったという。