愛媛県の新居浜太鼓祭りの関係者が集まる新居浜市太鼓祭り推進委員会(会長=田窪秀道・市議会議長)が23日夜、市内で開かれた。10月の祭り後初めての会合で、川西地区所属の中須賀太鼓台が別の太鼓台に突っ込むなどして逮捕者が出たことについて、古川拓哉市長は「非常に残念」と述べた。 市役所や新居浜署、市内8地区の関係者ら計約30人が出席。冒頭で田窪会長が「平和運行達成に向けた機運が高まっていたなか川西地区で禁止行為があり、事故のない楽しい祭りの実現には至らなかったことは残念でならない」とあいさつ。古川市長は「残念」としながらも「行政、警察、地元企業、太鼓台関係者が一丸になり平和運行に向けて取り組んだことは大変意義深い。今年の祭りは、平和運行実現への新たなステージに向けた第一歩だった」と述べた。 祭りには市内8地区の太鼓台計54台が参加。いずれも川西地区所属の中須賀太鼓台が大江太鼓台に10月18日に突っ込むなどして中須賀太鼓台の6人が暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕された。前日17日には東町太鼓台の1人が公務執行妨害容疑で逮捕された。 この日の委員会に出席した川西地区太鼓台運営協議会の責任者は参加者の前で「強い要望があったにもかかわらず暴力危険行為が発生し、関係者の方々、市民の皆様には多大なるご迷惑をおかけしました。心よりおわび申し上げます」と謝罪。中須賀太鼓台と大江太鼓台の処分を同協議会で検討していると説明した。 関係者によると、同協議会に対し中須賀太鼓台側は「大江太鼓台がけんかの準備をし、17日に中須賀太鼓台の1人に集団暴行を行ったことが原因」と主張。大江太鼓台側は「18日朝に両太鼓台責任者が話し合い、けんかをしないと約束したのに突っ込んできた」などと説明し、双方の責任者が連名で文書をまとめ、同協議会に提出しているという。(堀江泰史)