福岡県が拠点のアイドルグループ「HKT48」の男性スタッフ(44)ら男女2人が刺された事件で、県警は5日、別のグループのコンサートに来ていた女性(27)=岡山県倉敷市=に対する殺人未遂容疑で福岡県糸島市の無職、山口直也容疑者(30)を再逮捕した。県警によると、「女性が死んでも死ななくてもよいと思って背中を1回包丁で刺しました」などと供述し、容疑を認めている。山口容疑者は男性スタッフへの殺人未遂容疑で最初に逮捕され、5日が勾留満期だった。 再逮捕容疑は2025年12月14日午後5時ごろ、福岡市中央区の商業施設「ボス イーゾ フクオカ」で女性の背中を包丁で1回刺し、殺害しようとしたとしている。女性は1カ月の重傷。県警は当初、女性は会社員と発表していたが、アルバイトに訂正した。 女性は当時、施設に隣接する「みずほペイペイドーム福岡」であった男性アイドルグループのコンサートに来ており、施設1階で友人を待っていた。2階に移動するために上りエスカレーターに乗ったところ、背中に衝撃を受け、振り向くと男性が無言で立っていたという。女性は逃げるためにエスカレーターを駆け下り、1階で転倒。周囲の人に助けを求めた。 施設内にはHKT48の劇場が入っており、女性が襲われる約1分前には施設から約80メートル離れたドーム1階にある関係者駐車場のエレベーターホールでHKT48運営会社の男性スタッフが胸を刺され、重傷を負った。県警は翌15日、現場から逃走したとされる山口容疑者をスタッフへの殺人未遂容疑で逮捕。捜査関係者によると、山口容疑者はHKT48のイベント常連客で「メンバーを道連れにして自分も死のうと思った。(男性スタッフに)注意され、メンバーを襲えなかったため、刺した」などと供述しているとされる。 一方、女性については「逃げる際、そこにいたから刺した」などと説明しているといい、県警は面識のない女性が事件に巻き込まれたとみて捜査している。【栗栖由喜、川畑岳志、金将来】