東京都文京区の「マッサージ店」で働いていたタイ国籍の当時12歳の少女が人身取引被害者として保護された事件で、警視庁は、在日タイ人の女を児童福祉法違反(淫行させる行為)の疑いで逮捕し、15日に発表した。 女はプンシリパンヤー・パカポーン容疑者(38)=東京都練馬区=で、従業員の募集などを担当していた。国内外で30~40人のタイ国籍の女性を募集し、この店に紹介していたといい、「ブローカー」の役割を果たしていたと警視庁はみている。少女をめぐる人身取引事件でブローカーの摘発は初めて。 保安課によると、パカポーン容疑者は、文京区の「マッサージ店」経営者の細野正之容疑者(52)=児童福祉法違反などで逮捕、起訴=と共謀。少女が満18歳に満たないのに、その年齢確認に必要な方法を尽くさないで、昨年6月30日ごろ、店内で不特定の男性を相手にわいせつな行為をさせた疑いがある。 少女の母親と容疑者は、以前、この店で働いたことがあり、少女が日本で働くことに関して、事前にSNSで連絡をとりあっていたという。 少女は母親とともに昨年6月27日に来日したが、母親だけが離日して一人取り残された。店側が借りた部屋で寝泊まりしながら働かされ、わずかな食事代などを与えられていたという。入国から約3カ月後に「タイに帰りたい」と入管に訴えて保護され、12月にタイに帰国した。 母親は10月下旬以降に台湾で入管施設に収容された後、人身取引に関わるなどした疑いで12月、タイ警察に逮捕された。 また、警視庁は、経営者の細野容疑者について、在留期間を過ぎたタイ国籍の女性2人を不法就労させたとする出入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで再逮捕し、15日に発表した。(太田原奈都乃)