【追悼】遠野なぎこさん「オレの番組に出したら」さんまも話していた…誰からも評価されたプロの技術

7月17 日、女優でタレントの遠野なぎこさんが事故死したことがわかった。親族が遠野さんのブログを同日に更新し、公表。享年45だった。 7月3日の夕方頃、遠野さんの自宅マンションに消防車と救急車が到着し、その後、身元不明の遺体が運び出されてから約2週間。関係者の間では、安否を気遣う声が後を絶たなかった。 「作家の吉川ばんびさんは、一時行方不明といわれていた遠野さんの愛猫、愁くんの所在について『ご存知の方おられませんか』とXに投稿。遠野さんと交流があり、『もし私の身に何かあれば愁くんを引き取ってほしい』と約束していたといいます。その後、知り合いの編集者らの協力を得て、愁くんが『無事に保護されており、元気とのことです。御協力いただいた皆様に感謝申し上げます』とポストしていました」(前出・記者) 遠野さんと『アウト×デラックス』(フジテレビ系)で共演していたロシア出身のタレント、小原ブラス(33)は7月9日に実施した自身のYouTubeチャンネル『小原ブラスの知らんけど』のライブ配信で、エピソードを披露。遠野さんが公式Instagramでフォローしている13個のアカウントの中の一つは小原のアカウントである上、LINEでやり取りをしたり、食事をする機会も多かったといい、遠野さんと最後に話したのは6月下旬だったと語った。 その際、常習賭博の疑いで逮捕された『アウト~』のプロデューサー、鈴木善貴容疑者(44)について話題になったという。遠野さんは「うちらはアウト軍団だけど、社会に迷惑はかけないでおこうね」と言っていたそうだ。 「『アウト〜』のレギュラー放送は終わっていますが、遠野さんは’15年から隔週で『バラいろダンディ』(TOKYO MX)の月曜レギュラーとして出演していました。近年は大ファンを明言していた大谷翔平選手について熱く語る場面も観られ、視聴者からも支持を得ていたのです。遠野さんといえば、超スピード離婚を繰り返したり、メンタル面のコンディションを包み隠さず話したりしていて、実は、同様の悩みを抱える人たちの希望にもなっていた。視聴者の評判も良かった。それなのに、事故でこんなことになるとは、残念でなりません」(テレビプロデューサー) ◆明石家さんまも評価していた 実は、その頃、遠野さんの言動を面白がり、テレビ共演を希望していた大物MCもいたという。 「明石家さんまさん(70)です。自身も後輩芸人から『70歳になっても恋バナが好き』とツッコまれているさんまさんは、『遠野でも出したらどうや?』などとスタッフに話すこともあったそうです。『純粋に遠野さんと恋愛や結婚に関する話がしたかったのだと思われます。レギュラー番組の中では『踊る!さんま御殿‼』(日本テレビ系)や『痛快!明石家電視台』(MBS)を想定していたのかもしれません。 ただ、どちらもトークテーマを設けており、他のタレントとの団体戦でもあるため、スタッフがバランスを考えた結果、実現には至らなかったと聞きました。遠野さんと『アウト~』で共演していたマツコさんとの『週刊さんまとマツコ』(TBS系)も遠野さんの出演を探っていたと聞きましたが、いずれも実現せず、今に至ります」(バラエティ番組ディレクター) 遠野さんは番組制作者や共演者、さらには大物タレントらからも好かれ、常に気にかけられていた。彼女のバラエティタレントとしてのポテンシャルについて、同志社女子大教授でメディア評論家の影山貴彦氏は、次のように語った。 「彼女は非常にクレバーな方だと思う。ここまではテレビ的にはオーケー。ここからはアウトというキワキワのところを少しだけ超えるというラインをすごくわかっていた方だと思います。テレビの作り手が何を期待しているかということを瞬時に判断して、それに応えてきたというのが、彼女の才覚だと思います。さんまさんと彼女の掛け合いをぜひ、もう一度見てみたかったですね」 遠野さんがバラエティ番組で活躍する姿を2度と見ることができないのは、残念で仕方がない。謹んで、ご冥福をお祈りいたします──。

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