2005年12月、栃木県日光市(旧今市市)で小学1年生の女児が下校途中に誘拐され、翌日茨城県常陸大宮市で遺体として発見される事件が発生した。女児は鋭利な刃物で胸を刺され、所持品や着衣は現場に残されていなかった。【小宮信夫(立正大学教授[犯罪学]/社会学博士)】 事件から8年半後の2014年6月、男が殺人容疑で逮捕された。だが、彼は無実を主張。事件の物証が乏しい中、母親に宛てた「迷惑をかけてごめんなさい」という手紙が証拠として採用され、2020年3月、無期懲役が確定した。もっとも、彼を支援する市民団体は無実を訴え続け、弁護団が再審請求の準備を進めているという。