65年前の「名張毒ぶどう酒事件」。再審の“重い扉”は開くのでしょうか。 名張毒ぶどう酒事件の奥西元死刑囚の弁護団は1月22日、名古屋高裁を訪れ、新たな証拠とともに11回目の再審請求を申し立てました。 1961年、三重県名張市の公民館で、懇親会で出されたぶどう酒を飲んだ5人が死亡した、名張毒ぶどう酒事件。6日後、奥西勝元死刑囚が逮捕されました。 一度は自白しますが、裁判では一転、無罪を主張しました。一審は無罪だったものの、二審の名古屋高裁で死刑判決が言い渡され、以降、長い獄中生活へ。 2005年に一度は再審開始の決定が下されたものの、その後取り消しとなり、奥西元死刑囚は2015年にこの世を去りました。 岡美代子さん(当時85歳): 「奥西勝も無念な心であの世へ立ちましたと思います。どうぞ助けてやってください、お願いいたします」 再審請求を引き継いだのは、妹の岡美代子さんです。再審請求人として認められるのは、判決を受けた本人、または配偶者や兄弟など、限られた人のみですが、その岡さんも96歳になりました。 弁護団は今回の第11次再審請求にあたり、ぶどう酒の瓶に巻かれた「封かん紙」に関する新たな証拠などを提出しました。封かん紙が真犯人によって貼り直された可能性があるとする前回請求時の証拠を、別の機関で調べ直すなどして、信用性を高めたものだといいます。 鈴木泉弁護団長: 「第11次の今度の再審でこそ、必ず再審開始を勝ち取って、再審公判で無罪判決を勝ち取るという強い決意のもとで申し立ていたしました」 岡さんもビデオメッセージで思いを寄せました。 岡美代子さん: 「私も96歳になりました。時間がありません」 開かれなかった再審の重い扉。司法の判断が注目されます。