鳥取県米子市の湊山公園で飼育されているサルを巡り、頭数削減を求める公園の指定管理者に便宜を図る見返りに現金100万円を受け取ったとして、鳥取県警捜査2課は7日、米子市議の稲田清容疑者(56)=同市上後藤6=を受託収賄容疑で逮捕した。公園ではサルの逃走が相次いでおり、稲田容疑者が頭数削減について市議会で質問後、サルの飼育頭数は減った。 逮捕容疑は2024年6月ごろ、公園の指定管理者だった「YONAGOパブリックパーク・パートナーズ共同事業体」の代表だった70代男性から、市議会でサルの頭数削減を求める質問をするよう依頼され、市内の駐車場で現金100万円を受け取ったとしている。男性について県警は贈賄容疑で書類送検した。2人の認否は明らかにしていない。 同事業体は今年3月末までの5年間、市から公園の指定管理を委託されていた。公園にあるサルの飼育施設では23年11月~25年2月、清掃をしている隙(すき)などにサルが逃げ出す事案が3回あり、職員や警察署員らが捕獲などの対応に追われた。 県警によると、稲田容疑者は24年9月と25年3月の2回、市議会一般質問で頭数削減を求める質問をした。25年度、サルの飼育頭数は52頭から37頭に減った。 県警は、事業体がサルの頭数削減で経費や管理の手間を減らす狙いがあったとみている。鳥取県内で現職の地方議員が収賄容疑で逮捕されるのは29年ぶりという。 稲田容疑者は現在4期目で、24年7月まで議長を務めた。岡田啓介議長は8日、記者団の取材に対して「市民に多大な迷惑と心配をかけてしまい、心からおわびする。情報を確認し厳正に対処する」と述べた。【阿部浩之】