七戸死体遺棄 被告「暴行の計画知らない」

4月、青森県七戸町の土中から同町の男性=当時(54)=の遺体が見つかり男女5人が逮捕、起訴された事件で、加害目的略取、監禁の罪に問われた同町中野、無職の女(39)は23日、青森地裁(藏本匡成裁判長)の初公判で「(共犯者との)共謀や暴行の計画、監禁は分かりません」と起訴内容を否認。無罪を主張した。 起訴状によると、被告は1月7日午後6時35分ごろから同50分ごろまでの間、男性に危害を加える目的で男(48)=傷害致死罪などで起訴済み=ら3人と共謀。被告が宅配業者を装って男性方を訪れ、外に出た男性を男らが暴行し、別の男(45)=同=が運転する車に無理やり乗せて連れ去ったなどとされる。 被告は当時勤務していた宅配業者の制服を着て被害者方の「インターホンを押したのは事実」と述べ、被害者を外におびき出した行為は認めた。共同して犯罪を実行する「共同正犯」が成立するかが争点となっている。 検察側は冒頭陳述で、被告は昨年11月ごろ、男から依頼された「5万円の報酬で(宅配業者の)制服を着て人を呼び出すアルバイト」に応じた。男らが被害者に暴行する可能性を認識しながら「荷物の配達に来たが、車が雪にはまった」と被害者に告げ、外に誘導した-と指摘した。 一方、弁護側は冒頭陳述で被告は男から指示を受け、被害者を外に呼び出したが「男と被害者の間のトラブルについては知らず、男らが何をしようとしていたかも認識していない」と主張。男が被害者に襲いかかると「帰っていい」と言われ、「怖くなり逃げ帰った」とし、現場での共謀もなかったとした。 次回公判は来年1月8日。被告人質問などを行う。

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