巨人・山口寿一オーナー(69)=読売新聞グループ本社代表取締役社長=が26日、暴行の容疑で25日に逮捕され、辞任した阿部慎之助前監督(47)について東京都内の球団事務所で報道陣に対応した。辞任の申し入れを受理し「暴力は許されない。監督を続けることは許されない」と語った。チームは今後、来季の監督人事を進めていくとみられる。 落ち着いた表情でも、言葉には力が込められていた。山口オーナーはこの日午前、阿部前監督と会談し、辞任の申し入れを受理した。前監督の会見から5時間後、報道陣の前に姿を現した。 「暴力は許されない。私も監督を続けることは許されないと考えておりました。数カ月、休んで戻れるということはありえない」 昨夜のうちに自ら橋上オフェンスチーフコーチに監督代行を要請したといい、「(今季の)最後まで、というつもりで受けていただきたいと言いました」と、この日を含めた今季の97試合を託した。現役時代から巨人一筋だった阿部前監督の今後について「当分、何もないです。この先のことは何とも言えないですけれども、今後の予定については全く何もない」と別のポストにも就かないと明かした。 オーナーは東京ドームに移動し、ソフトバンク戦に臨むナインの前で訓示した。「一投一打に全力を集中してほしい。阿部監督は『チームのみんなに迷惑をかけて大変申し訳ない』と涙ぐみながら繰り返していました。監督自身が相当悔しいに違いないけれども、皆さんが全力プレーをすることで監督の無念を少しでも晴らすことができるのではないか」と鼓舞した。 球団は2023年秋からチームを築いていた阿部前監督の後任探しに入る。オーナーは来季の監督人事を「それは全く白紙です」と即答したが、昨季まで2軍監督を務めた桑田真澄氏(現オイシックスCBO)、16~18年に指揮を執った高橋由伸氏、そして待望論の根強い松井秀喜氏ら球団OBから候補を挙げていく可能性が高い。衝撃の監督辞任を機に、12年を最後に日本シリーズ優勝から遠ざかる伝統球団が再建に向かう。(谷川直之)