人生の一寸先はサプライズ。それにしても、この人が巨人軍の指揮を執ることになるとは、いったい誰が予想できたでしょうか。 長女への暴行容疑で現行犯逮捕され、その後釈放された阿部慎之助監督は、球団サイドに辞任を申し入れ、受理されます。長女による「チャットGPT」への相談によって、現役プロ野球監督の逮捕、退任という未曽有の事態へと進んでいったのです。 ここで監督代行を務めることになったのが、橋上秀樹オフェンスチーフコーチです。 プロ野球の取材歴が長い、スポーツ紙のデスクは言います。 「あの橋上さんがまさか巨人の采配をするなんて、天国の野村克也さんもたまげているのではないでしょうか。というのも、橋上さんといえば『野村ID野球』の継承者。野村さんが楽天監督時代はヘッドコーチとして、指揮官の意図を選手達に伝えるべく、奮闘していたものです。メディア対応もよく、記者の間で悪く言う人はいません。しかし、あらためてビックリとしか言いようがないですよ」 安田学園高から1983年ドラフト3位でヤクルト入りし、入団後、捕手から外野手に転向。主に代打として活躍します。レギュラーではなく、ベンチにいる時間が長い中、野村さんの薫陶を受け、相手投手のクセに気づくなど、今に繋がる「考える野球」を学んでいきます。 日本ハム、阪神を経て2000年に引退後は、ゴルフショップの店長を務めたことも。2005年の楽天創設時に2軍コーチとなり、1軍守備走塁コーチ。ヘッドコーチを歴任。楽天を野村さんと一緒に2009年限りで去った後も、BC新潟、巨人、西武、ヤクルト、さらには侍ジャパン日本代表でもコーチを務め、常に「求められてきた」人材と言えるでしょう。 気になるのは、どんなチームを作るのかということ。 前述のデスクは指導者としての才覚に太鼓判を押します。 「橋上さんの野球はあくまでバッテリー中心、ディフェンス中心の手堅い野球でしょう。選手との関係も風通しが良く、モチベーションを高める起用をするのではないでしょうか。BC新潟の監督時代や、NPBのコーチ時代も選手をファーストネームで呼ぶなど、距離感を縮めることに心血を注いでいたのが印象的でした。当たり前ですが、今までの巨人監督にいないタイプなので、結構やるんじゃないかと期待しています」 予想せず拾うことになった「火中の栗」。その采配に、プロ野球ファンの興味が注がれそうです。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]