オーソン・ウェルズがフランツ・カフカの小説を映画化「審判」4Kレストア版9月公開

オーソン・ウェルズがフランツ・カフカの小説を映画化した「審判」の4Kレストア版が、グッチーズ・フリースクール配給のもと9月25日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。ビジュアルが到着し、予告編がYouTubeで解禁された。 「市民ケーン」「黒い罠」などで知られるウェルズが1962年に発表し、「私がこれまでに作った中で最良の映画」と語った本作。始まりはプロデューサーのアレクサンダー・サルキンドが映画化を持ちかけたことだった。ファイナルカットを含む自由裁量を得たウェルズは原作に忠実な翻案ではなく「カフカを相棒にした」自らの映画として本作を再構築。自分が何の罪に問われているのかもわからないまま逮捕された会社員ヨーゼフ・Kが、奇妙で不可解な裁判制度の世界へと足を踏み入れていくさまを描き出した。「サイコ」のアンソニー・パーキンスがヨーゼフ・Kを演じ、ウェルズ、ジャンヌ・モロー、ロミー・シュナイダー、エルザ・マルティネリ、シュザンヌ・フロンもキャストに名を連ねた。 本作を官僚制への不安、個人を押し潰す見えない権力、罪悪感の悪夢として描き出したウェルズ。ザグレブ、ローマ、そして当時使われていなかったパリのオルセー駅で撮影しており、荒廃した駅舎や巨大なオフィス、方向感覚を失わせる空間がヨーゼフ・Kの置かれた不条理な世界を視覚化している。 今回の4Kレストアは、STUDIOCANALとシネマテーク・フランセーズが実施。オリジナル35mmネガをもとに、L'ImageRetrouvéeにて映像を4K修復し、音声の修復も行われた。ウェルズならではのモノクロームの映像美、迷宮のような空間設計がスクリーンによみがえる。

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