【香港時事】香港の裁判所が、中国の天安門事件の犠牲者への追悼集会を主催していた民主派団体とその元幹部に有罪判決を下したことに、国際社会から批判の声が相次いでいる。 中国政府は「内政干渉だ」と反発。市民の抗議活動を警戒しているもようだ。 香港高等法院(高裁)は21日、集会主催者である「香港市民愛国民主運動支援連合会」(支連会、解散)の活動が、国家安全維持法(国安法)が定める「政権転覆を謀る行為」に当たると認定。量刑は9月に言い渡される見通しだ。 香港メディアによると、28日に開かれた情状酌量を審議する公判では、元団体幹部の鄒幸※(※杉の木ヘンを丹に)氏が「判決は民主主義の追求を有罪とした。情状酌量を求めるつもりはない」と主張した。 追悼集会は2020年まで毎年、天安門事件が発生した6月4日に開催。中国本土で事件がタブー視される中、香港の一国二制度と言論の自由を象徴する活動だった。しかし、民主派への統制を強化する国安法が同年施行され、開かれなくなった。 判決を巡り、国連のグテレス事務総長は「人々は平和的な意見表明の権利を持つべきだ」と非難。バーンズ米国務次官補は「集会はただ失われた命をしのぶものだ」として、幹部の釈放を求めた。英外務省は、判決は香港の一国二制度を損なうものだと指摘した。 これに対し、中国外務省の林剣副報道局長は「国家安全を脅かす行為の取り締まりは合法だ」と述べ、米欧の批判を一蹴した。 香港メディアによると、有罪判決が下された今月21日、当局は裁判所に多数の警察官を配置。付近で「扇動的なメッセージ」が書かれた黒いTシャツを着ていた女性を逮捕した。