広島・松田元(はじめ)オーナー(75)が22日、新井貴浩監督(49)の来季続投を明言した。1月下旬に羽月隆太郎元選手が指定薬物使用の疑いで逮捕。責任を痛感する指揮官は球団のイメージ失墜も憂慮し、3度辞意を伝えていた。再建期のチームは3年連続Bクラスに低迷。強く慰留され、熟慮した上で5年目も指揮を執る決意を固めた。 本拠地での巨人戦前に取材に応じた松田オーナーは「来季も新井監督にやってもらう。ゾンビの問題もあって本人はつらかったと思うが、チーム一丸になって戦える監督は彼しか思いつかない」と続投理由を説明した。 1月末に羽月元選手が「ゾンビタバコ」と呼ばれる指定薬物使用の疑いで逮捕されて以来、監督は2度「グラウンド内外の責任を取ります」と辞意を伝えた。6月中旬には意を決して松田オーナーに直訴。「監督の責任じゃない」と慰留され、熟考して翻意した。 指揮官はG戦の劇勝後「託してもらった以上は頑張るしかない。(難局打開は)自分がやるしかないし、自分しかできない」ときっぱり。メンバー交換の際にスタンドから響いた「頑張れ」の声援には「ありがたい。“やるぞ、頑張るぞ”という気持ちにさせてもらった」と感謝した。 就任2年目の24年は首位で迎えた9月に大失速し、世代交代の必要性を痛感した。胸中には「次の優勝が25年ぶりではいけない」という危機感。グラウンド外の騒動に揺れた4年目は3年連続Bクラスに終わったものの、岡本や佐々木ら投打で期待の若手が台頭しつつある。 最優先事項は得点力不足解消だ。チームの総得点394、打率.224はリーグ6位に甘んじており、松田オーナーは「最大限バックアップしたい」と補強を約束。今季厳しい表情を崩さない監督に「1、2年目のようにハツラツとして、新井カラーが伝わる姿を見せてくれれば」と期待した。 (江尾 卓也)