広島・新井貴浩監督(49)が9日、球団事務所を訪れ、松田元(はじめ)オーナー(75)に今季の戦いを報告した。政権4年目の今季は借金17を抱えての4位で3年連続のBクラス。『ゾンビたばこ』騒動もあり、チームは大きく揺れたが、来季は「ファンの方にたくさん笑ってほしいし、自分も笑いたい」と思いを明かした。明るく前向きな新井カープに立ち返り、就任5年目の逆襲を目指す。 オーナー報告後の取材対応で、新井監督は笑みを浮かべる場面が多くあった。「もう来シーズンに向けて始まっている」とチーム強化の方針を示しながら、自らの姿勢にも言及。「(今年は)いろいろあって、笑いたいけど笑えないような状況だった。来シーズンは普通の自分に戻りたい」と語り、表情を和らげた。 1月に元所属選手が『ゾンビたばこ』と呼ばれる指定薬物『エトミデート』を使用したとして医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕されたことに端を発する一連の騒動。その後も所属選手が家宅捜索を受けたり、書類送検され、指揮官がグラウンド内で笑顔を見せることは少なくなっていた。 「元々、感情が出てしまうタイプ」と自負するように、サヨナラ勝利時にはグラウンドへ真っ先に飛び出して喜びを爆発させるなど、選手と一緒に感情をむき出しにして戦ってきた。今回の報告時、松田オーナーからは「おまえは笑顔が似合うぞ」と声をかけられたという。改めて、続投を要請され、「託してもらっているので、その期待に応えたい」と決意を新たにした。 今季は序盤から借金生活が続き、4位に終わった。若手の底上げが軸となる今秋の強化方針に話が及ぶと、「今年はフィジカル面の強化を目的としてメニューを組んでいます」と先を見据えた。 昨季まではフェニックス・リーグから続く秋季キャンプでも紅白戦やシート打撃など、実戦形式の練習を多く取り入れて強化を図ってきたが、今年は方針を転換。「エンジンを大きくしないといけないなと感じている」とし、「体の強さ、筋量」を増やすためのフィジカル強化メニューを若手選手に多く課していく。 政権5年目となる来季に向けて、「(今年は)2月1日から自分の感情を抑えながらやってきた。なので来年はもう全てを解放したい」と力を込めた新井監督。本拠地最終戦後のセレモニーではファンに「カープは生まれ変わる」と宣言もした。はつらつと、がむしゃらに、上だけを見て強くなる。