障がい者の就労継続支援に対して札幌市から支払われる給付金約3500万円をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた札幌市中央区の男性会社役員の被告(58)の判決公判が27日、札幌地裁であった。織本もなみ裁判長は「就労継続支援の制度自体への信頼も揺るがしかねない悪質な犯行」として、被告に懲役3年10カ月罰金100万円と家族名義の債権592万9589円相当分の没収(求刑懲役5年罰金100万円と家族名義の債権592万9589円相当分の没収)の実刑判決を言い渡した。 判決などによると、被告は自身が運営する就労継続支援A型・B型事業所に、実務経験の要件を満たさないサービス管理責任者を置いた上、利用者とされる計14人にサービスを提供していないにもかかわらず、札幌市に虚偽の請求をした。 虚偽の請求は2022年3月から25年10月までの約3年半、44回にわたり、札幌市から訓練等給付金約3525万円をだまし取った。大半は経費等に充てたとみられ、札幌市による被害回復は困難だという。 被告は昨年11月、就労継続支援B型事業者をめぐる札幌市などへの被害額計約1億1800万円の別の詐欺事件でも逮捕されたが、「事案における関与の程度等」を理由に不起訴処分となっていた。この事件では北海道江別市の男性会社役員(52)らが起訴され、現在、公判が続いている。(朽木誠一郎)